塗料についてPAINT

塗料は、耐用年数・価格・特徴に違いがあります

外壁塗装の塗料には、様々な種類があり特徴や価格に違いがあります。
塗料を選ぶには、外壁塗装を検討さている方が何を求めていらっしゃるか、ご自宅がどんな壁なのか、次の塗替えまで何年ぐらい持たせたいかなど、希望を伺ったうえで検討していく必要があります。
塗料によって価格差や耐用年数や特徴が違うため、お客様のご希望にあった塗料を選ぶことが重要です。

外壁塗装塗料の種類

現在主流の外壁塗装は次の4種類です。

  • シリコン塗料

    シリコン塗料
  • ラジカル塗料

    ラジカル塗料
  • フッ素塗料

    フッ素塗料
  • 無機塗料

    無機塗料

最も多く使われているのはシリコン塗料で、耐用年数が長いのが無機系ハイブリット塗料になります。

外壁塗装塗料の基礎知識

それぞれの塗料には特徴があり、価格や耐用年数が違い、メリット・デメリットがあります。
塗料の特徴を紹介していきます。

シリコン塗料の基礎知識最もスタンダードでコスパが抜群

シリコン塗料の特徴

シリコン塗料は屋根・外壁塗装で最も使用されている塗料です。
シリコン塗料は正式には「アクリルシリコン」と言い、アクリルにシリコン樹脂を混ぜて作られた塗料です。
シリコン樹脂を耐用年数が低いアクリルに混ぜることで、耐用年数が高くなり、塗料として安定した性質があるため、塗料の中でコスパ抜群のため、日本の一戸建ての場合、大体70%~80%は、シリコン塗料を使って外壁塗装が行われています。

シリコン塗料のメリット

シリコン塗料は、日本の一戸建てで最も利用されている塗料で、塗料としてのバランスが良く、コストパフォーマンスに優れています。
具体的には以下のような特徴があります。

汚れに強い低汚染性で建物の美観を保つ

シリコン塗料は「水になじみやすい」「湿気を通しやすい」という特徴を持っています。この特徴により、他の塗料では表面に残ってしまう汚れも、シリコン塗料なら汚れを雨水で洗い流せる効果があるため、建物の美観を長時間キープできます。

商品のラインナップが豊富で希望の塗料を見つけやすい

多くの建物でシリコン塗料が使われていることから、各社から多くの製品が出ています。商品のラインナップが多ければ多いほど、希望のものを見つけられる確率が高くなります。好きなカラー、価格、性能など多くの選択肢が選ぶことができるのです。

価格と性能のバランスが良い

耐久性や美観を保つ効果がありながら、価格が抑えられるのがシリコン塗料の大きなメリットです。日本の一戸建ての多くにこの塗料が使われるは、このコスパが良いからでしょう。

シリコン塗料の検討ポイント

シリコン塗料は、日本の一戸建てで最も利用されている塗料で、塗料としてのバランスが良く、コストパフォーマンスに優れているという特徴がある一方で、高価なものに比べて耐用年数が短いという面があります。

ラジカル塗料の基礎知識チョーキングを抑えられる高い耐久性

ラジカル塗料の特徴

一般的な塗料であるシリコン塗料を使った外壁では、塗膜が劣化してくると「チョーキング現象」という、壁の表面に白いチョークの粉のようなものが出てきてしまいます。そこで、チョーキング現象を引き起こさない「ラジカル制御型酸化チタン」を活用し、酸化チタンが漏れださないよう工夫をした塗料として、「ラジカル塗料」が開発されました。
ラジカル塗料の耐用年数は、外壁塗料の中で最も人気のあるシリコン塗料よりも長く、高い耐久性を持っています。

ラジカル塗料のメリット

ラジカル塗料は、一般的な塗料であるシリコン塗料に比べて高い耐久性を持ちながら、コスト面にも優れているというメリットもあります。
具体的には以下のような特徴があります。

チョーキングが起こりにくい

シリコン塗料は劣化により、壁の表面にチョークの粉ようなものが現れる「チョーキング現象」が起こりますが、ラジカル塗料は、「ラジカル制御型酸化チタン」を活用することでチョーキング現象を抑えることで、耐久性にも優れています。

塗料の伸びが良く塗りやすい

塗料の伸びが良いために様々な外壁に塗りやすいのが特徴です。サイディングやモルタルなど、シリコン塗装では難しいとされる外壁でも、ムラが出ずキレイな仕上がりになります。

耐用年数を考えるとコスパが良い

シリコン塗料よりも高価なラジカル塗料ですが、耐久性があるため塗替えのタイミングを遅らせるられます。1㎡あたり金額差は、200円~300円程度なので、耐久性、塗替えのタイミングを考えるとコスパが良い塗料です。

ラジカル塗料の検討ポイント

シラジカル塗料は、ホワイトやアイボリーといった淡色が中心の塗料になります。これは、ラジカル塗料は酸化チタンが主原料で、白色顔料を調色するには適していますが、濃色をつくることが難しいためです。
ブラックやブラウンなど濃色で塗りたいと思われる方には、適さない塗料のため、耐用年数を取るか色を取るか、検討していく必要があります。

フッ素塗料の基礎知識耐久性や耐候性に優れた高性能塗料

フッ素塗料の特徴

フッ素塗料とは、蛍石を原料としたフッ素樹脂を配合した塗料のことをいい、耐久性や耐候性に優れた高性能で高価な塗料です。一般的な戸建てにも使われますが、大型建造物での塗装にも使われる塗料です。
フッ素塗料は耐用年数が長く、塗り替え頻度を少なくすることが可能なため、一度の塗装工事価格は高くなっても、建物のライフサイクルコストの削減につながります。
フッ素樹脂には「3フッ化型フッ素樹脂」と「4フッ化型フッ素樹脂」があり、合成樹脂を主成分とする「4フッ化型フッ素塗料」が最もグレードが高い塗料となります。

フッ素塗料のメリット

フッ素塗料の長所として、耐久性・耐候性の高さが挙げられます。特に「4フッ化型」は変形や変色、劣化がしにくく高性能な塗料です。
塗料の光沢も長く持ち、シリコン塗料の光沢は、10年で20%ほど減少するの対して、フッ素塗料の光沢は、倍の20年程経っても、わずか10%しか減少しないと言われています。
また、耐熱性もあるので、屋根や外壁に塗装することで紫外線や外気などの熱から住宅を守ってくれる効果が期待できます。

耐久性・耐候性

フッ素樹脂を使用しているこの塗料は、耐久性・耐候性に優れ、劣化しにくいという長所があります。紫外線、雨水、酸化、温度変化など、様々な外からの影響に強く、効果が持続します。

低汚染性・耐摩耗性

フッ素塗料は汚れが付着しにくく、汚れても雨が洗い流してくれるというメリットがあります。また、一般的な塗料であるシリコン塗料に比べて、光沢が長持ちします。

耐熱性・耐薬品性

フッ素塗料は紫外線の熱による劣化がしにくく、紫外線や外気などの熱から住宅を守ってくれる効果が期待できます。また耐薬品性があり、酸性雨にも強いです。

フッ素塗料の検討ポイント

フッ素塗料は、高性能で耐用年数が長い反面、一般的な塗料であるシリコン塗料に比べて、1.5倍ほどの価格がします。シリコン塗料の耐用年数が10年程、フッ素塗料の耐用年数が15~20年程のため、耐用年数を考えれば妥当な価格ですが、塗装工事価格は高額になります。

無機塗料の基礎知識耐久性や耐候性に優れた高性能塗料

無機塗料の特徴

鉱物、レンガ、ガラスなど、無機物(炭素を含まないもの)を配合して作られた塗料を、無機塗料と言い、主にセラミックやケイ素などの無機物を原料としています。有機物が紫外線で劣化するのに対して、無機物は紫外線で劣化しません。
無機塗料は、無機物の性質を利用することで、より紫外線に強い塗料にするために開発さらました。ただし、実際には無機物だけでは固すぎるため、塗料として使用するために有機物と無機物を混ぜて作られています。

無機塗料のメリット

無機物は、紫外線が当たり続けても劣化しにくいという性質を持っており、ガラスや石などは太陽に当たり続けてもほとんど劣化しません。この無機物を利用した無機塗料は、耐用年数がとても長い塗料です。

メンテナンス回数の削減

無機塗料の耐用年数は20~25年と、高耐候性に優れてます。1回の外壁塗装工事にかかる費用は高額ですが、メンテナンス回数が大幅に削減できるため、何度も塗替えをしたくない方にはおすすめな塗料です。

不燃性がある

鉱物、レンガ、ガラスなどが燃えにくいように、この塗料も燃えにくいという特徴があります。無機物が100%ではないため、全く燃えないわけではないものの、有機塗料と比べると火事の際燃えにくいです。

耐候性・低汚染性・防汚性

雨や紫外線の影響を受けにくいので劣化しにくく、外壁表面を長期間にわたって保護します。 表面に汚れが付着しても汚れを浮かせ雨水で洗い流したり、静電気が起きにくいため、ホコリなどを寄せ付けない塗膜になります。

無機塗料の検討ポイント

無機塗料は非常に高性能で高価な塗料ですが、無機物が何%以上含まれていたら無機塗料というといった定義はありません。また塗装業者の中には、高額な商品やサービスを売りつける悪徳業者も多いです。無機塗料を使った高額な工事を実施する際には、専門家への相談が必要でしょう。